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母の旅立ち

母が亡くなりました

直前まで日常通り生活し
一日も寝込むことなく
静かに旅立ちました

あいにくその日の朝、私は夫と福岡に発ち
友人家族の歓待を受けて、夜おそく帰ったホテルで
留守を頼んでいた娘から、連絡を受けました

「今施設から電話でおばあちゃんが息してないって!」
泣き声の娘はそれでも気丈に
「救急車呼んだそうやから、病院がわかったらすぐに行くから」と言います

母さんもすぐ帰る!
と言ったものの新幹線も飛行機ももうありません
始発ののぞみを待つしかありません

7月8月9月と、毎月発熱で入退院を繰り返した母は
その後は落ち着いており
うちから車で5分ほどの施設で平穏に過ごしていました
行くたびに見せるひ孫の写真に相好を崩し、うれしそうに動画に話しかけていました

亡くなった日も娘が会いに行った時には、おやつを食べていたそうです
連れて行ったリクを愛おしそうに撫でていたそうです
「お母さんはどうしたの?」と聞いたそうです

91歳
いつ何があってもおかしくない年齢です
でも、なんでよりによって今日なの!

また来るねと手を振って別れたのは
3日前?4日前?
ああ、いつだったか思い出せない

落ち着かず立ったり座ったりしているところに、、娘からLINEが入りました

「○○病院です
心肺蘇生してもらったけど、22:46に死亡宣告受けました」

おそらく、苦しむことなく逝ったのでしょう
お母さん、あなたが愛した孫娘がそばにいてくれてよかったね

しかし、病院はゆっくり悲しみにひたっている暇など与えてくれないようで
「葬儀社はどこにする?」とまたすぐに娘から連絡が入ります
そんなことは明朝帰ってからでいいのかと思っていたけどそうはいかないらしく
心づもりしていた近くの葬儀社の名前を伝えました

気を揉んでも仕方ないけれど、娘が心細い思いで孤軍奮闘しているかと思うとかわいそうで
私は博多のホテルでじりじりとした思いで朝を待ちました

始発ののぞみはまだ暗い博多の街を出発
関門トンネルを出るころに空が徐々に明けて来ました
東の空が薄いピンクに染まって
その淡く美しい色にそれまで緊張で固くなっていた体がほぐれるような気がしました

2時間15分ほどで新神戸着
普段なら、アッと言う間と思える時間ですが
この日ばかりは九州からの遠さを実感しました

駆け付けた葬儀社の安置所に母は横たえられていました
今にも目を開けて「お帰り、楽しかった?」と話しだしそうな表情でした

冷たくなった頬に手を当てて
帰ったよ、間に合わなくてごめんね、いままでありがとうね、と小さく伝えましたが聞こえたかなぁ

それからあとは
母のそばにゆっくり座っている暇もないほどのあわただしい時間が過ぎていきました
午後には愛知から息子一家も駆けつけてくれました
孫の愛らしさが心和ませてくれます
もしかしたら、母が孫に会う機会を作ってくれたのかもしれません

その日のうちのお通夜、翌日の葬儀が終わり
今日で一週間

長い一週間でした

淋しくなるのは・・・・これからかもしれません


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Author:poco
                夫は20年前に1型糖尿病発症。いろいろあったけどやっと落ち着いて過ごしだしたところに、思いもせぬ血管肉腫というガン宣告。
極めてまれなものということで一時は絶望的な思いに駆られましたが、週1回の抗がん剤点滴でがん細胞と折り合っているらしく、無事に4年目にはいりました。
ちっとも甘くない生活だけど、初孫(♀1歳)とひょんなご縁でうちの子になったチワワのりく(♂9才)に癒される毎日です

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1型糖尿病とは

    

ある日突然、何らかの原因で膵臓のβ細胞が破壊される自己免疫疾患。        発症原因も治療法も一般的な糖尿病とは異なります。 体内でインスリンを作れないので、毎日数回のインスリン自己注射をして血糖の上昇を防ぎます。           適切なインスリン注射により、仕事運動、旅行など健常の人となんら変わることのない生活を送ることもできるし、食事の制限もありません。     しかし、低血糖や高血糖に陥ることも多く、完治することはないので、このインシュリン注射は一日も休むことなく一生続けないといけないのです。

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