ゴッドファーザーは糖尿病

ゴッドファーザー

3部から成るこの大作
家族を守るためにマフィアのドンになっていった父親と
マフィアを守るために家族を失っていく息子の悲劇を描いた秀逸な作品です

先月のイタリア旅行の折に、主人公の出身地であるシチリアに行って来たので
行ったところが映ってるかもしれない、と思って見直していたら
思いがけないことに気付きました

ゴッドファーザーは糖尿病だったのです(2型かな?)

今まで何度か見てるはずなんだけど
見たのは夫のIDDM発症よりはるか前
糖尿病の名前くらいは知っていても
症状も、ましてや低血糖がどんなものなのかなんて、まったく知らない頃です

ゴッドファーザーは、何か病気なんだな・・くらいにしか見てなかったんでしょう
人間、自分の興味のないことは、見れども見えず・・なんですねえ

さてゴッドファーザーの糖尿病ですが
Part2の終わりまでは兆候は見えなかったから
Part2とPart3の間に発症したものと思われます

アルパチーノ演ずる2代目マフィアのドン、マイケル・コルレオーネが
組織の部下たちとしゃべっている途中で
急に発作を起こして倒れる場面です
発作

あれッ、この硬直の仕方

・・・似てる・・・・

夫が深夜、低血糖発作を起こした時
こんな風に叫び声をあげて、その直後こんな風に硬直した・・・・

もしや・・・と思っていたら
その後で「糖尿病の発作で・・」というセリフが出てきて「あ~やっぱり」と思うのですが
映画では、救急車で運ばれた後
入院してげっそりやつれたドンの姿が出てきます

単なる低血糖昏睡であれば、ブドウ糖注射ですぐに復活するはずで
長期の入院の必要などありませんから夫の考察では「合併症が進んでいて入院の必要があったんだろう」ということです(関係者ならではのシビアなチェックです)

その後
退院して現役復帰したマイケルのために
妹がインスリンをバイアル(ガラス製の薬ビン)から注射器に吸引しているところが描かれます
インスリン

そして、おなかに打つマイケルの姿
おなかに打つ
今でこそ、このシーンの意味するところはすぐ分かりますが
家族や本人が糖尿病でもなければ「あれは、何やってんだろ?」くらいで終わるのではないかしら

その後、マイケルはサングラスをかけた姿が多くなり
元妻に車の運転を変わってもらう場面の
「最近目が・・・・」というセリフで
合併症が進んできてるな、ということが分かります
運転を変わってくれと頼む場面

マフィアのボスともなると
会合(?)などで飲み食いの機会も多いでしょうし
殺し屋が命を狙っている状態では、運動もままならないでしょうから
血糖コントロールはなかなか難しかったと思われます

枢機卿に大司教の不正を訴える場面では
途中で低血糖を起こして、立っていられなくなります。
何か甘いものをと頼み
持ってきてもらったジュースを一息に飲み
クッキーをむさぼるように食べるのですが
低血糖の場面
ああ、クッキーじゃ、血糖値なかなか上がらないのになあ
・・・と歯がゆく思う関係者

バチカン内に潜在する不正を告発する、という緊迫感漂う状況ですから
そのストレスたるや大変なものです
マイケル自身も「緊張したもので・・・」と弁解していました

かつて夫も、仕事中に何度も低血糖を起こしました
でも「緊張やストレス自体が血糖値を下げるわけではないと思う」と夫は言います
「仕事が忙しいと、低血糖のサインを見逃したり
ちょっと低めだと思いつつも、つい補食を後回しにしているうちに下がりすぎてしまうんだ」そうです

そういえば、仕事を辞めてからは
体調管理を最優先にすることができるし
いつでも補食が出来る環境のおかげか
低血糖は激減しましたものね

マイケルの場合も、極度の緊張で血糖値のことを考える余裕がなく
低血糖にいたってしまったのでしょう
糖尿病の持病を持ちながらマフィアのボスと言う超ハードな仕事をこなすのは
さぞ大変だったことでしょう

そのあと、寛容な枢機卿がマイケルに伝える言葉がとても印象的です
「心が苦しむと、体が苦痛を訴えるのです」

組織を守るためとはいえ
それまでに犯した数々の罪の意識にさいなまれ続けるマイケルは
家族にも去られ、ホッと心や体を休める場所は少なかったと思われます
ストレスが持病の糖尿病をいっそう悪化させていったに違いありません

糖尿病と知ってからは、ゴッドファーザーを見る目も変わってきます

そして、最愛の娘が自分の身代わりに撃たれるという悲劇のあと
あの美男アル・パチーノがシワだらけの老いぼれた姿になっている画面へと続きます
ラストシーン
日差しの中で、ゴッドファーザーがひとり息を引き取るラストシーンでは
シチリアの乾いた空気感とともに、彼の孤独さがひしひしと伝わってくるのですが
ああ、糖尿病が原因ではなさそう、と何となくホッとするのでした

【おまけ】
撮影場所のひとつ、マッシモ劇場の階段(娘が撃たれる場面)で
記念撮影する私たち          ↓
撮影場所マッシモ劇場マッシモ劇場階段




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非公開コメント

そーだったんですかー・・・

私も、何回か見てると思いますが(大昔)、ぜーんぜん病気について、意識してませんでした。

インスリンを打つシーンまであったなんて、全く記憶にございません。

ふんだんに

病気のシーンが盛り込まれてるんですね!
人間味あふれてます。
わたしはこの映画、ちゃんと見たことがないです。
pocoさんの解説つきで、すっごくおもしろかった~~e-349
 

すごーい!!

映画評論家pocoさんですね。
もぉー、感動しちゃいました。
そうかぁー、映画『ゴッドファーザー』って、そういう側面を持って解釈できるんだー。

でも、何がすごいって、やっぱり、pocoさんの文才!
こーゆー時、同じ「映画」っていうだけのつながりですけど、ブログの力量の差を感じます。

あの階段に

恥ずかしながら・・・ゴッドファーザーを見たことないのよ。
(´ヘ`;)

なので、今日の記事は私にとってのダイジェスト版です。お写真もあるし・・・分かり易い!
読みながらあのチャララ ララララ~ラリラリラ~♪ってテーマ曲がエンドレスになるのに・・・あっ、でもこの階段の場面や結婚式のシーンは何度も見ましたけど・・・それと倒れる場面だけ(笑)
ちょっとマフィアは苦手で、悲しいストーリーだし・・・と敬遠
あの倒れた理由は糖尿病のせいだったとは・・・
この手の映画が大好きな主人に、この持病の話をしたら、またレンタルしてくるかも・・・

しかし、気がつかないものですよね、自分に関係する病気が伏線や背景になってたなんて、発症して映画の内容が深くなる・・・そんなものよね、人生って・・・うふふ

♪SP♪さんへ

ネッ、関心外のことってそんなものなんですね

IDDMのこと何度説明しても分かってもらえないわけだ
こんな風に、見えども見えずのこと多いのかもねv-390

♪カッパさんへ

Part1が公開された頃は、カッパさんまだ生まれてなかったでしょう。
実は私も映画館では見てないんですよ(生まれてたけどv-8

古い映画だけど秀作だと思います
時間がたっぷりある時に、全3作見て下さい
ネタばれだけどね 

♪myさんへ

偶然映画ネタでコラボでしたね v-398
身にあまるお褒めの言葉、恐縮です

myさんもゴッドファーザー公開時はまだ生まれてなかったんですよね、ウフフ
やっぱりご覧になってない口ですか?
3部作、見ごたえありますよ

で、プリンセストヨトミはお薦めかな?

♪もりママさんへ

エーーッもりママさんもご覧になってないんですか
意外と視聴率低いなあ、テーマ曲は有名なのにね

いやホントに、関心外のことはこんなに目に入ってないのかと、われながら驚きました

ゴッドファーザーが糖尿病だって気付いたのは
映画を見直したからで、見直したのはシチリアに行ったからで
シチリアに行ってなかったら、いまだにゴッドファーザーが糖尿だったってこと知らなかった
別に知らなくってもいいんだけどv-8

確かにかなり過激な場面もありますが
なかなか興味深い映画です
是非ご主人さまと仲良くご覧になって下さいね

その時はPart1~3まで是非!
そうすると、彼が成るべくしてゴッドファーザーになって行った様子がよく分かると思います

ふむふむ。

ゴッドファーザー。見た事ありません。^^;;

同じ映画でも、視点を変えて見ると面白かったりしますね。
確かに低血糖にはクッキーじゃないよね~。

>「心が苦しむと、体が苦痛を訴えるのです」
なる程!
ストレスで血糖値上がりますもんね~。
ゴッドファーザーって立場は‥‥ストレスの山でしょうね。

すごいです!

 pocoさん こんにちは~

 ↓ 大阪へ行かれたのですねっ
 通天閣 じゃりん子チエを思い出します。
 串カツ あはは タレは2度づけアカンねんよね。

 大阪駅 すごいですよねー お写真を見ると 空港みたいです。 


 ゴッドファーザー 
 って そうだったのですね。
 発作のシーンとか めっちゃリアルですね。

 はい 死因が糖尿病でないとのこと、 安堵です。


 

♪ともかさんへ

ゴッドファーザー公開当時は
ともかさんまだ生まれてなかったでしょうからね(笑)

でも主題曲は有名だからご存じかも?

映画でもテレビでも、糖尿病という言葉に
敏感に反応してしまうんですよね
でも、1型って言うのはないのが残念ですけど・・


♪keikoさんへ

keikoさんは行かれたことあるかしら?新世界
じゃりん子チエちゃんは、あの辺りに住んでたんですねv-411

串カツおいしかったから、また食べに行きたいです

大阪駅がんばってますね
大阪にはたまにしか行かないから
どこに何があるのか分からなくてオロオロしてしまいます 

keikoさんはゴッドファーザー公開時には赤ちゃんかな(笑)?
意外とみんなゴッドファーザーが糖尿病だったこと知らなくて
興味のないことには気が付かないものなんだなあってよく分かりました

1型の出るドラマ

>でも、1型って言うのはないのが残念ですけど・・

ありますよ!
あのね、数年前にすごく流行った海外ドラマの「プリズン・ブレイク」。
主人公の兄が無実の罪で刑務所に入ってて、それを助けるために弟が罪を犯して刑務所に入り、
その頭脳を駆使して脱獄するストーリーです。
弟は、脱獄のため「1型糖尿病」だとウソをついて、インスリン注射を受ける名目で保健室に
出入りできるようにするんですよ。
でもウソだから、注射を打たれて低血糖になったりします。
1話だけ見ました。

あ、あとジョディ・フォスターの「パニックルーム」も娘役のコがIDDMの設定でした。
おもしろかったですよ~。

♪カッパさんへ

> ありますよ!
えっ!そうなの?

>あのね、数年前にすごく流行った海外ドラマの「プリズン・ブレイク」。
見たことはないけど、そのドラマなら知ってます
> でもウソだから、注射を打たれて低血糖になったりします。
OH!なかなかリアルですね

> あ、あとジョディ・フォスターの「パニックルーム」も娘役のコがIDDMの設定でした。
ほう!わりにあるんですね

外国人にとってのIDDMの認識度は、日本より高いのかもしれませんね

日本の映画やテレビドラマではどうなんでしょう?
IDDMの女性を主人公にしたドラマをフジTVの月9なんかでやってくれたら
認知度がいっぺんに高まるのにねえ
その時は、低血糖の場面の監修は任せてもらおうかしら(笑)

パニックルーム

同じ病気が出てくると「そうそうそうそう!」とか「え~!」とかありますよね~。
私もパニックルームを見てからIDDM友達と、アメリカのその腕時計式の血糖測定器(針を刺す必要ナシ)を手に入れる方法を考えましたよ(^^;)
実際あの測定器はアメリカで販売されていましたが、誤差があるということで子どもと妊婦は使用不可。また日本では湿度が高く使えないとのこと。そして数年後にはなくなりました。その直後に私が渡米。販売停止になった1ヶ月後でした…。販売停止と知らずこちらで結構探しましたよ…。残念ながら手に取ることも目にすることもできなかったシロモノでした。

緊張とストレス…については私は上がりますヨ。下がらないというか…。そのおかげで低血糖が進まなかったことが何度かあったのでそう思っていました。集中していると低くなっていることに気づきにくい。その通りですね~。

♪tomeさんへ

お久しぶりで~す
そうそう、腕時計式の持続性血糖測定器が発売される・・・と話題になったことがありましたね
夫の低血糖が頻発していた頃だったので、こういうのが欲しい!と痛切に願っていましたが
いつの間にか立ち消えになってガッカリした覚えがあります
持続性血糖測定器は映画の中にしか存在しないのが悲しいですね

映画の中などで
IDDMが正しく描かれているとホッとしますよね
逆に、そんなことないよ、と突っ込みたくなることも

病気に関しては誤解を招かないように
正しく表現して欲しいですね

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                夫は20年前に1型糖尿病発症。いろいろあったけどやっと落ち着いて過ごしだしたところに、思いもせぬ血管肉腫というガン宣告。
極めてまれなものということで一時は絶望的な思いに駆られましたが、週1回の抗がん剤点滴でがん細胞と折り合っているらしく、無事に4年目にはいりました。
ちっとも甘くない生活だけど、初孫(♀1歳)とひょんなご縁でうちの子になったチワワのりく(♂9才)に癒される毎日です

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ある日突然、何らかの原因で膵臓のβ細胞が破壊される自己免疫疾患。        発症原因も治療法も一般的な糖尿病とは異なります。 体内でインスリンを作れないので、毎日数回のインスリン自己注射をして血糖の上昇を防ぎます。           適切なインスリン注射により、仕事運動、旅行など健常の人となんら変わることのない生活を送ることもできるし、食事の制限もありません。     しかし、低血糖や高血糖に陥ることも多く、完治することはないので、このインシュリン注射は一日も休むことなく一生続けないといけないのです。

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