今だけを見つめればいい

夫がまだ入院中のことです

娘は出かけて留守
母とふたりの夕御飯も終わり
りくはもうさっさとおうちに入ってお休みモード
母は編み物の針を黙々と動かし
テレビの音だけが聞こえる中で
洗い物をしながら、ふと思ったのです

いつの日か私、この家でひとりで暮らすようになるのかなあ・・・

おはようを言う人もなく
ひとりでご飯を食べ
ひとりでテレビを見て・・・
想像しただけで、寂しさが募りました
いい年をしたばあさんですが、一人ぼっちは苦手です

母は父がなくなってからずっと一人暮らしでした
どう思いながら暮らしていたのでしょう
「お母さん、お父さんが亡くなって10年経つけど
あの家でひとりで暮らしてて寂しいとか、怖いとか思ったことないの?」

「そやねえ」
編み物の手を止めて、母は言いました
「全然思ったことないわ」

「へーー、何で!?」
「先のことを考えへんかったからよ。
目の前のことだけ見ながら暮らしてたからやわ
ああなるんやないか、とかこうなったらどうしようとか
そんなこと何にも考えなかったから
淋しいとか怖いとか思ったことないわ」

母は認知です
昔のことは覚えていても、少し前の記憶は次々と薄らいでいきます
夫がガンになったこと、入院中であることは何度か話しましたが、その都度忘れています
いないことも気にしていません

もちろん私が、先のことばかりいろいろ考えて、不安になったり落ち込んだりしていることも知らないはず

なのに・・・

(先は、だれにもわからないんやから
くよくよと病状の心配はもうやめて
目の前のことだけを見ながら一生懸命暮らしたらいいんよ)

ほとんど自分から話すことのなくなった母が
心の声を伝えてくれたようです

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poco夫さんの突然の発病に驚き、
狼狽えています。
そして、お母さまのお言葉に涙しながら、遡って記事を読みました。
私も一病息災と思っていた一人です。厳密には一病ではなく、たらい回しの末、大学病院に通っていますが、ここにはこの症例を診たことのある先生がいないという…。どんな確率なの?と、思います。宝くじには当たらないのに。
旦那様のこと、お母さまのこと、心よりお祈り致します。どうぞお大事になさって下さい。そしてpocoさんも無理なさらないように。

♪花楓☆さんへ

お見舞いの言葉ありがとうございます

告知後しばらくは、どうしようもなく不安でオロオロしてしまいましたが
夫が何も変わらず元気に過ごしているので、大分落ち着きました
何も心配なく過ごしていた頃のようにはいきませんけれども。

りくが笑いを提供して
免疫力アップに貢献してくれていますよ


今だけを・・

お母様の実際に生活されて出てきたその言葉、すばらしいですねぇ。
グッときました・・・。
わたしも心に刻みたいと思います!v-22

ヨガでもよく、「今をみつめて」ということを言われます。
人はみな、過去のことやまだ起きてない未来を考えてばかりで、今現在の自分を見ていないんだそうです。
今、とても満たされていて幸せだとしても、それだと幸せを感じられなくてもったいないですよね〜。

前にも書いた気がするけど、マンガ『ぼのぼの』の言葉で好きなのがあって、
「後でこまるんだったら 後でこまればいいじゃねえか」
っていう・・・。
心配するぼのぼのに、友達のアラウグマくんが「いま困ってないのに、なんで今から困らないといけないんだ」って言ってるんですが、カクッと力が抜けて、それもそうだな〜って気楽になれました。

とはいえ、感情にフタをするのはよくないようなので、ガマンしないで泣くことも大事だと思います。
でも案外大声上げて泣ける場所ってないですよね!?
夫さんといっしょに泣ける映画DVDを見るとか・・いい発散になるかも。
わたしが泣けた映画は、「レオン」「ライフイズビューティフル」「私の頭の中の消しゴム」ですかね〜

♪カッパさんへ

>「後でこまるんだったら 後でこまればいいじゃねえか」
つぶやくと気楽になります
アラウグマくん、いいこと言うねえ!

こうだったらどうしよう、ああなったらどうしよう
告知以来、先のことばかり心配しています
この先いっぱい困らないといけないんだから(あっ、また先のこと考えてるv-390
何も困っていない今、気楽に暮らさないとね

>「いま困ってないのに、なんで今から困らないといけないんだ」
気持ちが暗くなりかけたら、この言葉を思い出します
カッパさん、ありがとう

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Author:poco
                夫は20年前に1型糖尿病発症。いろいろあったけどやっと落ち着いて過ごしだしたところに、思いもせぬ血管肉腫というガン宣告。
極めてまれなものということで一時は絶望的な思いに駆られましたが、週1回の抗がん剤点滴でがん細胞と折り合っているらしく、無事に4年目にはいりました。
ちっとも甘くない生活だけど、初孫(♀1歳)とひょんなご縁でうちの子になったチワワのりく(♂9才)に癒される毎日です

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1型糖尿病とは

    

ある日突然、何らかの原因で膵臓のβ細胞が破壊される自己免疫疾患。        発症原因も治療法も一般的な糖尿病とは異なります。 体内でインスリンを作れないので、毎日数回のインスリン自己注射をして血糖の上昇を防ぎます。           適切なインスリン注射により、仕事運動、旅行など健常の人となんら変わることのない生活を送ることもできるし、食事の制限もありません。     しかし、低血糖や高血糖に陥ることも多く、完治することはないので、このインシュリン注射は一日も休むことなく一生続けないといけないのです。

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